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(楽曲の紹介です。旧「わたしとバッハ」からの移管記事。)
BWV1068 管弦楽組曲 第3番 二長調
編成: トランペット[3]、ティンパニ[2]、オーボエ[2]、ヴァイオリン[2]、ヴィオラ、通奏低音
バッハの書いた管弦楽組曲は全部で4曲あって、いずれもフランス風(緩-急-緩)の序曲からはじまって、フランス・ドイツ・イタリアの様々な舞曲(ガボットやブーレなど)が続くという形式です。あまりにも有名なこの第3番は、バッハがライプツィヒのトマス教会付属学校のカントル(音楽監督)をしていた頃に作曲したか、あるいはケーテンにいた頃レオポルトのために書いたものをライプツィヒに持ってきて整理したものではないかと言われています。
1729年の春、44歳のバッハはライプツィヒ大学の優秀な学生奏者が集まる演奏団体、コレギウム・ムジクムの指揮者になりました。コレギウム・ムジクムは1702年に当時この大学の学生だったテレマンが創立しました。(ちなみにこのテレマン、当時はバッハよりはるかに有名で一流の音楽家とされていました・・・。)バッハが指揮者に就任した当時、コレギウム・ムジクムは毎週毎週、冬はゴットフリート・ツィンマーマンという人物が経営するコーヒー店で、夏は店の庭のコーヒー・ガーデンで公開演奏を行っていました。聴衆はというと、煙草をすいながら(くゆらしながら?)コーヒーを飲んでおしゃべりを楽しんでいる紳士淑女達です(^^;)今回紹介する第3番もそのコンサートで披露されたものだろうと言われています。バッハはこの当時トマス教会付属学校の校長と仲がもつれはじめていて、職務上のストレスも多々あったと思われます。しかしコレギウム・ムジクムの演奏レパートリーとして数々の世俗的なカンタータ、協奏曲、管弦楽組曲を書いていて、創造意欲はとても旺盛だったようです!
Ouverture 序曲
ヘンデルの"王宮の花火の音楽"の序曲を彷彿させるこの曲、3本のトランペットとティンパニが協奏曲風の役割をはたしています。トゥッティ(合奏)の間を縫うようにして独奏バイオリンが登場し、全体が堂々とした雰囲気をかもし出しています。
Air エール(エア)
→ジャック・ルーシエ・トリオ:Jacques Loussier Trio による演奏もこのブログ内で紹介しています。
静かに刻まれるバスの上に第1ヴァイオリンがゆったりとした旋律をかなで、その間を内声部が豊かに満たすので、それぞれの旋律がもつれ合って不思議なハーモニーを作り出します。この曲はドイツのヴァイオリニスト、アウグスト・ヴィルヘルミがニ長調をハ長調に移調してヴァイオリンのG線1本だけで演奏したため、"G線上のアリア"と呼ばれるようになりました。
Gavotte ガボット
ふたたび管弦楽器群が加わって、聴き手をエールのオアシスから連れ戻します。前曲との対比がいっそうキラキラした印象をつくりだします。
Bourree ブーレ
前曲ガボットと同じ2拍子のままですが、もっと躍動的になります。聴衆を揺さぶるようにしてひきつけたまま、最後のジーグに結ぶ役割をはたしています。
Gigue ジーグ
最後は華やかな旋律のなかにオーケストラの響きを開放します。
メディア情報:
ニコラウス・アーノンクール(指揮)/ウィーン・コンツェントゥス・ムジクス
Nikoaus Harnoncourt / Concentus musicus Wien